『無限の住人』血で血を洗う戦いで昂まりたい時におすすめの漫画
「血で血を洗う」という言葉が好きです。
その壮絶さ、凄惨さを見事に表現しつつ、“洗ってもまた血ぃついてまうやん!”というツッコミどころも含ませている点が高ポイントです。
今回紹介したい漫画は、「血で血を洗う」という表現が最も似合うであろう作品『無限の住人』です。
第一回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞
私が初めて知ったのは朝日新聞の書評で紹介されていた記事を読んだ時です。たしかまだ一巻か二巻が出始めたころ。
その書評では画力の高さを評価していました。そこで気になり一巻を購入した当時中学生だった私。その角度からの構図を描くかね⁉︎という大きな衝撃を受けました。
この無限の住人の「その角度からの構図描くかね⁉︎」はその後の様々な漫画家に影響を与えたと思います。
『NARUTO』とか影響受けてんだろうなーと思ってたら、やはり岸本先生は沙村先生に憧れていたらしく対談をしてました。この対談も非常に面白かったので是非ご一読ください。
沙村先生偉大!
一巻から買い始めて、そこからまあ10巻くらいで終わるだろうと思っていたら、足がけ20年近く続き30巻大長編となりました。
あと、2017年に木村拓哉主演、監督三池崇史で映画化されますね…最悪ですね…
『無限の住人』のここがおすすめ(ネタバレあり)
おっさんと少女の血まみれロードムービー⁉︎
江戸時代が舞台です。無限の住人の主人公は万治(まんじ)さん。侍?浪人?剣豪?でしょうか。不老不死の身体を持ち、切られても切られても再生します。
そんな万次さんは、凛という少女の用心棒となります。
凛は逸刀流(いっとうりゅう)という集団にに両親を殺されたので、その逸刀流党首 天津影久(あのつかげひさ)を討つために旅に出ます。
そこから、逸刀流だけでなく隠密とか幕府とか様々な組織の様々なキャラクターが登場し、私怨や使命感や欲望など様々な理由、で「血で血を洗う戦い」をしていきます。
その複雑に絡み合う人間模様が面白い!
キャラデザイン、武器デザインが格好いい!!
冒頭に述べた画力の高さも勿論のこと、キャラデザインも非常に秀逸です。そして、各キャラが使う特殊武器も超魅力的。リアル中二だった私はクラクラになりました。
凶戴人(まがつ たいと)。マトリョーシカのようの仕込み刀
偽一(ぎいち)。スキンヘッドの方。手錠みたいな形状の鎖鎌を使う。
ゲスの極み⁉︎尸良(しら)を見ろ!
そんな中二病を刺激し続けるキャラクターたちの中で最も好きなのは尸良(しら)です。
とにかく超超超サディスティックな性格で、残虐非道。
あえて切れ味の悪いノコギリ型の武器で相手を切り刻んで苦痛を与えるとか。
作者沙村広明氏は、他の作品でも残虐な描写が沢山あります。グロいの、痛いのダメな人はちょっとキツイかも。
ですが、それだけクソ野郎何だけどキャラの濃さで強烈なインパクトを与えてくる尸良(しら)。結構物語の中では長い付き合いになって、中盤から後半までちょくちょく出てきます。
ジョジョ第三部のホルホースみたいな感じかな。
そして、万次さんと最終決着が着いた時は、読みながら思わず「うおおおおおーっ!!」と声を上げてしまいました!テンション高まります!
個人的には無限の住人でのハイライトシーンでした!
尸良さん、もうなんか自分の骨も武器にしちゃってます。
まとめのひとこと
映画化反対!!あのスタッフジとキャスト…絶対駄作になるに違いない!ほんとやめてー!
でも見ると思うけど…
『無限の住人』に興味があればこちらもおすすめ!
作者買いすべき!この3本
現代を舞台に変えた無限の住人。ズベ公アクションらしいっす。
エログロがダメな人は見ないほうがいいかも。沙村広明の代表作となったと言える。
最新作。とりあえず、血は出ない。人も死なない予定、らしい。
このマンガがすごい2016 最終候補に残っている。
ちなみに沙村広明氏は『人間椅子』というバンドが好きで影響されて私も好きになりました