『主に泣いてます』読めば読むほど好きになるスルメ漫画。中川家好きにおすすめ!
芸人の中川家さんや、友近さん、次長課長さんがよくやるミニコント。
あれ、たまらないですよね。
ただただ、ありそうなシーンを再現して、よく知らなくてもなんとなくそれっぽくて、面白い!
人間観察の鋭さと、どこを捉えて誇張すればそれっぽくなるのか良く分かっているんだろうなーと感嘆します。
というか、ミニコント好きじゃないと楽しめないかも…
- 作者: 東村アキコ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/09/28
- メディア: Kindle版
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『主に泣いてます』のここがおすすめ
とにかくミニコント
主人公は、美しすぎるが故に不幸な泉さん。
そのあまりの美貌に幼少の頃から周りの男たちが勝手に惚れて、流血事件に発展したりします。
泉さんは画家の青山仁の絵のモデル兼愛人となり東京の下町 向島で過ごしています。
ちなみに、時代設定としてはスカイツリー建設中です。
芸人さんで勝手にポジショニングすると、、
トキばあ…中川礼二
つね…中川剛
ユッコ(仁の嫁)…河本
勅使河原(お巡りさん)…井上
ほんと勝手なポジショニングです。。
超強烈キャラ ユッコを刮目せよ!
正直1巻読み終えるあたりまであまり入り込めず、2巻からはもういいかなーと思ってました。
なのですが、確か1巻の最後らへんで登場するユッコ(青山仁の嫁)がめちゃくちゃキャラ濃くて引き込まれました。
泉さんが旦那の愛人と分かっていて、拉致したりします。
もう、支離滅裂というか破天荒というか、めちゃくちゃです。ユッコ。
テンションが常に振り切っていて現実に居たらアレなクスリをやってるとしか思えません。
このユッコのパワープレイで2巻目以降も引き込まれ、気づけば畳み掛けるミニコントに飲み込まれ最後まで読んでました。
読み進めれば進めるほど好きになる作品です。
ちなみにユッコには実在のモデルがいるらしく、後半の巻の巻末マンガに載ってました。
とりあえず、ユッコを目撃してください!
主役はイマイチ好きになれないけど
(あと、赤松くんという主要キャラがいますがただの好青年なので特に紹介はないっす)
この泉さんが、タイトル通りメソメソしていて、結構イラッとします。
東村アキコ先生は自分でも巻末漫画あたりで描いてたのですが、「美人すぎるが故に不幸なタイプの女」が苦手みたいです。
その苦手意識が現れている気がします。
主役としてはあまり魅力が無いのなー。
イライラしちゃう。
けど、それも含めてこの作品の魅力なのかなー。
『僕だけがいない街』何度もページを戻してなかなか読み進められない最高のおすすめミステリー漫画
外国ドラマのウオーキングデッドを最近見始めました。今更。
あのドラマ、めちゃめちゃ面白い!
特に、各話の終わり方が秀逸で、次回が気になって気になって仕方がないです。
そして、今回紹介する『僕だけがいない街』も各巻の最後のヒキがとてもいいですね。次の巻へと伸びる手が止まりません。
僕だけがいない街(1)<僕だけがいない街> (角川コミックス・エース)
- 作者: 三部けい
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2013/05/18
- メディア: Kindle版
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『僕だけがいない街』のここがおすすめ(ネタバレあり)
傑作タイムリープミステリー
00年代中頃の日本から始まります。ピザ屋でバイトをする漫画家藤沼悟が主人公。
彼は、「周辺の人物の命が事件や事故で危険にさらされるとその原因が起きるタイミングまで時間が戻る」という能力を持っています。
その能力を悟自身は「リバイバル(再上映)」と呼んでいます。
そして、その事件や事故の原因を取り除くまで何度もリバイバルが起こります。
この能力を中心に物語の謎は進みます。
謎のキーがタイムスリップ系なので、とにかく時間軸を行ったり来たりで頭がこんがりがち。
ついついページを戻して確認しながら読み進めちゃうので時間がかかります。
しかし、かなり緻密に練られた展開はタイムリープものの中でも傑作だと思います。
真犯人の判明の仕方がゾクゾク
特に、途中で判明する真犯人がわかるシーンは鳥肌がたちました!
まさか?まさかと思っていたが、まさか!
ネタバレになるのであまり詳しくは書きませんが、まずは最初の最大の山場はあのシーンだと思います。
今まで読んだ漫画の中でも5本の指に入るゾクゾクシーンです。
また、細かい演出も上手いんですよね。
伏線を張りつつ、ちゃんと回収もしていて、張る数と回収する数のバランスがいい気がします。
この作品は「このマンガがすごい」や「マンガ大賞」にもずっとノミネートされています。
納得の構成力、ストーリー展開、演出だと思います。
荒木飛呂彦先生の情報も少しあり
荒木先生との思い出も巻末に載っているので、ジョジョファンも必見です。
そういえば、真犯人、ジョジョ第四部のあのキャラクターを感じるな…(ぼそり)
こちらは中学生男子にはたまらん内容になってます。
まとめのひとこと
非常によくできたミステリー!できれば完結して一気読みがオススメです!
『イノサン』ギャグ漫画と思ってたら全然違ったけどやっぱり実はギャグなんじゃないかと思ったすごい気になるおすすめ漫画
「井野さん」
まず、坂本眞一先生すみません。この作品を全く知らないでタイトルだけを最初は主人公の名前が井野さんでそれをもじって「イノサン」という、ギャグ漫画だと思ってました。勝手に。
しかし、表紙を見た瞬間、その壮絶に美しいイラストにショックを受けつつも、まだ、絵が恐ろしく美麗なギャグ漫画だと思っていました。
- 作者: 坂本眞一
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2014/05/15
- メディア: Kindle版
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しかし、いざ読んでみると、、、
全然ギャグ漫画違うやん!圧倒的画力で超美麗に描かれたフランス歴史大作だったのです!
『イノサン』のここがおすすめ(ネタバレあり)
死刑執行人という特殊な職業
当時は死刑執行人がひとつの職業として確立していました。(人々には忌み嫌われています)
主人公のシャルル=アンリ ・サンソンは代々死刑執行人を務めるサンソン家の長男です。
(実在の人物らしい)
彼がムシュドパリという、花の都パリの処刑人として父親の跡を継いでいきます。
このあたりの、「家系と血筋」や「父と子の関係性」も見どころの一つです。
また、私が特に作品に引き込まれたのは死刑執行の場面。
斬首刑はもちろんのこと、残虐な引き裂き刑など他の漫画でみたことのある死刑が描かれています。
どうやら、あの有名なギロチンを発明したのもシャルルらしいです。
残酷な死刑の場面も思わず見惚れてしまうその理由は、、、
とにかく、とにかく絵が美しい!
表紙で伝わるかと思いますが、とにかく圧倒的な絵に引き込まれます。
『モートゥルーコマンドーGUY』や『孤高の人』なとで筋肉描写の上手さが讃えられていた坂本先生が、デジタル技術を駆使して中世フランスのゴージャスで麗しい貴族衣装や建築物、を紙面にぶちまけています。
ここまで、もっと絵を見たいと思いながらページをめくる漫画は珍しいです。
坂本先生のInstagramでは作画風景がアップされるので、イノサンに惚れた方は必見です。
カリスマ マリーに惚れる
主人公シャルルは物語が進むにつれて、考え方に変化が出てきて、個人的には少し魅力を失ってきたように感じました。
しかし、途中から登場するシャルルの妹、死刑執行人のマリー=ジョセフがとんでもなく魅力的なキャラクター!
完全に途中からマリーが主人公と言えます。
実際、『イノサン』は9巻までで、続編としてマリーが主役の『イノサン Rouge』の表紙はマリーです。
シャルルが葛藤しながらも“世の中”に馴染んで、悪く言えば日和っていく所とも相対して、よりカッコよく見えます。
ああ、マリーに斬首刑にされたい!マリーに首ったけ!!
でも結局ギャグ漫画と錯覚してしまう時も…(ネタバレ注意)
と、壮絶美麗な絵と、マリーというカリスマキャラクターに彩られた『イノサン』ですが、たまに、あれ?ギャグ漫画?と思ってしまう時があります。(ファンの人すみません)
序盤で登場する主要人物となる農民がいます。イケメンです。写実性の高い坂本イラストで描かれたかなりのイケメンです。
しかし、彼の一人称が「おれっち」だったあたりから、ん?と思っていました。
そして、ベルサイユ宮殿に舞台が進み、後半、突然、一話まるまるミュージカルになる時がきます。
一話まるまる、歌と踊り?です。漫画なのに。
ポカーンでした。それが、一話だけならまだしも、何度かありました。
そのあたりをどう捉えるか、で作品の見方が変わりますかね。
私は圧倒的な画力のおかげでついていけました!
まとめのひとこと
どんな展開でも引っ張っていってくれる画力を堪能!イノサンは人名じゃないよ!
『無限の住人』血で血を洗う戦いで昂まりたい時におすすめの漫画
「血で血を洗う」という言葉が好きです。
その壮絶さ、凄惨さを見事に表現しつつ、“洗ってもまた血ぃついてまうやん!”というツッコミどころも含ませている点が高ポイントです。
今回紹介したい漫画は、「血で血を洗う」という表現が最も似合うであろう作品『無限の住人』です。
第一回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞
私が初めて知ったのは朝日新聞の書評で紹介されていた記事を読んだ時です。たしかまだ一巻か二巻が出始めたころ。
その書評では画力の高さを評価していました。そこで気になり一巻を購入した当時中学生だった私。その角度からの構図を描くかね⁉︎という大きな衝撃を受けました。
この無限の住人の「その角度からの構図描くかね⁉︎」はその後の様々な漫画家に影響を与えたと思います。
『NARUTO』とか影響受けてんだろうなーと思ってたら、やはり岸本先生は沙村先生に憧れていたらしく対談をしてました。この対談も非常に面白かったので是非ご一読ください。
沙村先生偉大!
一巻から買い始めて、そこからまあ10巻くらいで終わるだろうと思っていたら、足がけ20年近く続き30巻大長編となりました。
あと、2017年に木村拓哉主演、監督三池崇史で映画化されますね…最悪ですね…
『無限の住人』のここがおすすめ(ネタバレあり)
おっさんと少女の血まみれロードムービー⁉︎
江戸時代が舞台です。無限の住人の主人公は万治(まんじ)さん。侍?浪人?剣豪?でしょうか。不老不死の身体を持ち、切られても切られても再生します。
そんな万次さんは、凛という少女の用心棒となります。
凛は逸刀流(いっとうりゅう)という集団にに両親を殺されたので、その逸刀流党首 天津影久(あのつかげひさ)を討つために旅に出ます。
そこから、逸刀流だけでなく隠密とか幕府とか様々な組織の様々なキャラクターが登場し、私怨や使命感や欲望など様々な理由、で「血で血を洗う戦い」をしていきます。
その複雑に絡み合う人間模様が面白い!
キャラデザイン、武器デザインが格好いい!!
冒頭に述べた画力の高さも勿論のこと、キャラデザインも非常に秀逸です。そして、各キャラが使う特殊武器も超魅力的。リアル中二だった私はクラクラになりました。
凶戴人(まがつ たいと)。マトリョーシカのようの仕込み刀
偽一(ぎいち)。スキンヘッドの方。手錠みたいな形状の鎖鎌を使う。
ゲスの極み⁉︎尸良(しら)を見ろ!
そんな中二病を刺激し続けるキャラクターたちの中で最も好きなのは尸良(しら)です。
とにかく超超超サディスティックな性格で、残虐非道。
あえて切れ味の悪いノコギリ型の武器で相手を切り刻んで苦痛を与えるとか。
作者沙村広明氏は、他の作品でも残虐な描写が沢山あります。グロいの、痛いのダメな人はちょっとキツイかも。
ですが、それだけクソ野郎何だけどキャラの濃さで強烈なインパクトを与えてくる尸良(しら)。結構物語の中では長い付き合いになって、中盤から後半までちょくちょく出てきます。
ジョジョ第三部のホルホースみたいな感じかな。
そして、万次さんと最終決着が着いた時は、読みながら思わず「うおおおおおーっ!!」と声を上げてしまいました!テンション高まります!
個人的には無限の住人でのハイライトシーンでした!
尸良さん、もうなんか自分の骨も武器にしちゃってます。
まとめのひとこと
映画化反対!!あのスタッフジとキャスト…絶対駄作になるに違いない!ほんとやめてー!
でも見ると思うけど…
『無限の住人』に興味があればこちらもおすすめ!
作者買いすべき!この3本
現代を舞台に変えた無限の住人。ズベ公アクションらしいっす。
エログロがダメな人は見ないほうがいいかも。沙村広明の代表作となったと言える。
最新作。とりあえず、血は出ない。人も死なない予定、らしい。
このマンガがすごい2016 最終候補に残っている。
ちなみに沙村広明氏は『人間椅子』というバンドが好きで影響されて私も好きになりました
『ゴールデンカムイ』次のキャンプは何料理を作ろう悩んだ時におすすめの漫画
昨年から急にキャンプ熱が高まり道具を買い揃えました。ファミリーキャンプメインなので、家族向けキャンプ場に何度か行っただけですが。
緑に囲まれながら、苦労してテントを設置し、限られた材料と調理器具で料理を作り、キャンプファイヤーを囲み語らう。
朝は誰よりも早く起きて、まだ寒い中、小鳥のさえずりを聞きながら淹れたてのコーヒーをじっくりと飲む。
そう、キャンプでは極上の大人の時間を過ごすことができます。
しかし!
こんな経験が幼稚園年少組のままごとのように感じられるのが『ゴールデンカムイ』です!
- 2015年度コミックナタリー大賞・第2位
- このマンガがすごい!2016 男編 第2位
いま、私が最も好きで注目している作品です。本当に面白い!!
『ゴールデンカムイ』のここがおすすめ
生き抜くためのサバイバル術がすごい
そんな中出会ったアイヌの娘「アシリパさん」。2人はお互いの目的のために行動を共にします。
冬の北海道という脅威の大自然の中、サバイバルです。
まず、テントなんてシステマチックなものはなく、草と枝で作った簡易テント?で寒さを凌ぎます。
食材を買うスーパーなんてないので、狩ります。ウサギ、リス、シカ、クマ…全ての動物が神から与えられた食材なのです。
そして、捌く、捌く、捌く!
血をすすり、肉を削り、骨を断ち。煮る焼く、そのまま生でいく!とにかく食べます。
さらにどの料理も美味そう!!
ここがすごい。ただのゲテモノ料理でなく、美味しそうに見えるのです。
贅沢な時間だなんて生温いことを言ってられない。聞こえるのは小鳥のさえずりではなく、巨躯の熊が襲ってくる叫び声!壮絶なサバイバルが待っています!
↓アシリパさん(作内では“リ”は小文字)
濃いキャラ達のバトルシーンに燃える
という、野生生活ハウトゥーが作品の中心ではないです決して。
とにかく、出てくるキャラの個性が溢れる滲み出る、イキイキしてる。
キャラデザインもとても良いのですが、各キャラの背景設定が作り込まれているんでしょうね。特に性格がそれぞれしっかりと作り込まれていて、セリフや行動に説得力があります。
あと、実在した人物もモデルにしているので、歴史に詳しい人ならあ!あいつがキター!という興奮も味わえます。
そんな濃いキャラ同士の戦闘シーンも画力の高もあり、非常に迫力あります。
コマ割りの展開もうまく、読んでいて何度も「ええーーっ!!」と声をあげて驚きました。
↓キャラデザインが秀逸な鶴見中将
複数の組織が絡み合うストーリー
「不死身の杉本&アシリパさん」ペアの他にも、陸軍第7師団、網走監獄脱獄囚、アイヌの人々など様々な組織が複雑に絡み合ってストーリーは進みます。時に殺し合い、時に助け合い。
その絡み具合も絶妙で、前巻まで嫌な奴だったのにいまはすごい愛おしくなったり。
あと、笑えるという意味で面白いシーンもかなりあります。
まとめのひとこと
キャンプなんて生温いテーマのマンガではない!血で血を洗い、血をすすり(動物の)、生皮剥ぐぜ!アシリパさんがとにかくキュートな満腹感ハンパないマンガです!
『ゴールデンカムイ』に興味があればこちらもおすすめ!
男と少女の戦旅といえば『無限の住人』
組織と組織がくんずほぐれつ『HUNTER×HUNTER』